Research

SmartGridにおけるEVの活用に向けたシミュレーションによる性能評価

  • 　現在，エネルギーに関する世界的な問題として，自然資源の枯渇や将来の電力需要の増加などが挙げられており，電力エネルギーのネットワークを効率的に運用できるスマートグリッドに注目が集まっている．本研究では，スマートグリッド上のエネルギー需給設備として期待されているEV（Electric Vehicle:電気自動車）に注目する．EVは，単なる輸送手段として利用されるばかりでなく，特にEV のバッテリを，必要に応じたエネルギー需給が行える分散型電力源として用いる形態（V2G：Vehicle-to-Grid）が考えられている．EV は，充電設備を通して，電力網と直接電力のやり取りが行えるため, グリッド上の電力が過不足した場合は, 状況に応じてEV のバッテリに充放電するといったようにグリッド全体のエネルギーを調節することが可能である．将来的には，IT を用いて，グリッド全体の電力の安定化制御を達成することが期待されている．しかし，グリッド上の電力量がダイナミックに変動し，固定の蓄電池を接続した場合と比べて制御が複雑化してしまうことが大きな課題となっている．本研究では，EV とスマートグリッド間の効率的な電力のやり取りについて評価を行う．



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